私たちは日々、YouTubeやX、ラインなどのさまざまなメディアから情報を得ています。中には危険な情報や誤った情報が紛れていることも少なくありません。子どもが情報と正しく付き合いながら、安全にネットとSNSを利用する方法をご紹介します。親子でメディアリテラシーについて改めて学ぶ際の参考にしてみてください。
正しく疑うことが大切
メディアリテラシーの力は「正しく疑うこと」で身に着けられていきます。本や雑誌などのメディアは、ネットと比較して信頼性の高い情報元から発信されています。それでも人間が作っている以上間違いは起きるものです。インターネットは誰でも自由に発信できますから、なおさら信頼できる情報なのか注意して見る必要があります。
その情報は本当に正しいのか、発信しようとしている自分の考えは間違っていないか、疑って一時停止することが何よりも大切です。自分で考えたり調べたりするだけでなく、異なる意見の人の声にも積極的に耳を傾けていきましょう。
フィルターバブルのせいで視野が狭くなっていませんか?
フィルターバブルとは、インターネットのアルゴリズムが、ユーザーの好みに合わせておすすめのコンテンツを表示し続けることで、情報に偏りが出てしまうことです。
例えば、SNSで自分が拡散した投稿、YouTubeで高評価した動画に似ているコンテンツが優先的に表示されるようになります。その結果自分が意識していなくても、だんだんと偏った情報しか見えなくなっていきます。大人は、子どもが特定のコンテンツや情報ばかりを見ていないか注意しながら見守ってあげてください。
ネットをうまく使うには、様々な意見を広く取り入れることです。そうすることで、視野が広がり考え方に偏りが減って深く思考できるようになっていきます。
今はインターネットでどんな人でも自由に情報やコンテンツを発信できて、それを受け取れる時代です。メディアは賢く使うことでとてもいい道具になり、人生が豊かになる可能性を持っているものです。だからこそ1歩間違えると人を傷つける武器にもなってしまいます。子どものうちに正しい使い方を身に着けていきたいですね。
小学生がSNSを使う際のポイント
小学生がSNSを使う前に、親子でルールを決めておきましょう。当たり前のことですが、①知らない人からのメッセージは無視する、②悪口や脅迫的な内容の投稿はしない、③個人情報を投稿しない、教えない。これらのルールは必ず守らせましょう。個人情報がどこまでを指すのか共有しておくことも大切です。
本名、住所、電話番号、学校名はもちろん、通っている習い事や塾、いつどこで何をしていたか分かる投稿は危険です。顔が写った写真は親が確認してから投稿するかどうか決めるルールにしておきましょう。
2019年には、ネットに投稿した顔写真1枚でタレントの自宅が特定された事件がありました。黒目に反射した景色だけでどこに住んでいるかまで分かってしまう時代です。ここまでの事例は珍しいものの、「写真1枚にも様々な情報が含まれている」ということをお子さんにしっかり伝えてあげてください。
参考:「瞳に映った景色」からアイドルの自宅を特定した男
子どもが使用するSNSのアカウントは親と共有しておくと安心です。位置情報の設定は必ずoffに設定することも忘れずに。個人情報だけでなく、人間関係のトラブルを防ぐために学校での出来事や他人の秘密は勝手に投稿しないように徹底しましょう。
子ども向けフィルタリングサービスは優秀ですし、有害サイトをブロックしてくれますが、工夫すればいくらでもSNSの観覧はできてしまいます。なんでも禁止するだけでは、かえって子どもが興味を持ってしまうかもしれません。すべて禁止するよりも、リスクをしっかりと説明した上で、子どものネットを使いたい気持ちに寄り添いながらルールを決められると良いですね。
知らない間に著作権侵害していませんか?
著作権は創作した人に与えられる権利であり、他人が勝手に利用すると著作権侵害となります。ネット上では、SNSのアイコン等に他人のイラストを無断で利用しているケースが多数見受けられます。
子どものアカウントや投稿に見知らぬ画像が投稿されていませんか?小学生だとしても、他人のイラスト、文章、写真などを勝手に利用することは罪に問われます。知らないうちにお子さんが加害者になっているかもしれません。SNSを使用する前に著作権についてもしっかり話あっていくことが大切です。
AIのフェイク動画に騙されないために
ネットを見ていると、フェイク動画を見かける機会が増えてきました。大人でも本物と騙されてしまうくらい巧妙に作りこまれたものもあります。フェイクニュースを完全に見破るのは難しいものですが、注意すべきポイントをチェックすることで違和感に気づくことはできます。
フェイク動画かな?と思ったら、親子で一緒に注意するポイントをチェックしてみてください。まず発信元はしっかりしているか、ほかのメディアでも扱われているか、情報の根拠があるかを確認しましょう。少しでも怪しい部分があればむやみに拡散しないように立ち止まることが大切です。子どもにとって少し難しい内容かもしれませんが、AIやフェイクニュースのリスクを理解しておくことでネットを正しく使える力が身に付きます。知らない間に拡散してしまい加害者にならないよう、不確かな情報は正しく疑いましょう。
インターネットのトラブル事例
前述した以外にもインターネット上で小学生がトラブルになる事例はたくさんあります。
・同世代の同性同士だと思っていたのに、実際に合ったら全く別人で怖い思いをする。
・自分の写真をSNSにアップロードしたら、場所が特定されストーカーされる。
・悪ふざけで撮影した動画や写真をSNSにアップロードして炎上する。
・個人名を出して脅迫文や誹謗中傷を書き込んでしまう。
・高額な給料につられて、裏バイトと知らず犯罪に肩入れしてしまう。
・SNSに過激な投稿や嘘、個人情報を投稿してしまう。
これらはニュースでもよく見かける内容ですよね。特に気を付けたいのが危険な人物との接触と不適切な情報の拡散です。安心させて近づき、子どもを傷つけるという事件はいまだに無くなりませんし、ネット上に上げた情報が完全に消えることはほぼありません。取り返しのつかない事態になる前にリスクを知って、しっかり対策していきましょう。総務省のホームページでは、インターネットで起こりえるトラブルの事例が漫画で詳しく解説されています。小学生でも見やすいコンテンツになっているので、ぜひお子さんと一緒にチェックしてみてください。
インターネットトラブル事例集
まとめ
インターネットを賢く使うためには、仕組みを理解すること、正しい知識を身に着けることが必要です。お子さんが安全にネットを使えるようになるまでは、大人がそばで見守ってあげてください。もちろん、正しく使えば最高の道具になります。普段からネットニュースや流行動画などの情報について話し合える環境を作っておくといいですね。

