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知育はいつから始める?
年齢別の知育方法や気をつけるポイントも紹介していきます。子どもの知能を育て「自ら考える」ことを目的とした知育。これからの時代に必要な能力を子どもに身につけさせることのできる教育活動です。前回のコラムでは、知育の意味や必要性、効果を解説し、家庭で行う知育方法もあわせてお伝えしました。今回は、いつから知育を始めればいいのか、年齢別の知育方法や気をつけるポイントについて紹介します。
知育は、脳の発達が盛んな時期に行うことで効果を高めることができます。人間の脳は3歳までに約80%完成されると言われています。このことから、幼児期に知育を始めることがおすすめです。「赤ちゃんに知育なんてできるの?」と感じる方もいるかもしれませんが、0歳であっても絵本を読み聞かせたり、公園などに出かけて五感を使ったりすることもできます。知育は特別なことだと考えすぎず、できれば0歳から意識して始めましょう。 実際に、どの時期にどんなことを行うと良いのか解説します。ただし、年齢にこだわりすぎず、子どもの発達・発育にあわせて取り組むようにしてください。 今回は以下の3つの時期に分けて解説します。 ・0〜1歳 この時期は目で見たもの、耳で聞いたものからどんどん情報を吸収します。たくさん話しかけてあげるだけでも、子どもの聴覚を刺激することができます。目があったときやオムツを替えるとき、ミルクをあげるときなど積極的に話しかけましょう。また、絵本の読み聞かせは、視覚も聴覚も刺激することができます。絵本の内容を理解することが目的ではなく、カラフルな絵を見たり、さまざまな言葉に触れることが大切です。日常生活の中では得られない感性を育てることができます。 2、3歳では触覚も敏感になるため、手を動かすような活動を取り入れましょう。手指には、脳につながっている神経がたくさんあり、動かすことでより脳が刺激されます。おもちゃであれば、積み木やパズルがおすすめです。想像力や集中力、空間認知能力などさまざまな能力を高めることができます。ただし、好奇心旺盛な時期のため、口の中に入れたがることがあるので注意してください。大人の目が届く場所で遊ばせることはもちろんのこと、口の中に入らないサイズのものを選んだり、口の中に入れても安全なもので遊ばせると安心です。 4〜6歳になると言葉や数字も理解できるようになる時期です。子どもによっては、難しい用語を使う子どももいます。興味をもったものを中心に取り組むと良いです。 ・言葉に興味のある子ども:しりとり・カルタ・なぞなぞ など また、「ごっこ遊び」も知育にピッタリです。誰かになりきることで、ルールを守ったり、手元にあるおもちゃを道具に見立てたり想像力や表現力、コミュニケーション能力が養われます。 知育を行う上で気をつけることは何なのでしょうか。保護者の方に意識してほしいことを3つにまとめました。 知育では、五感をバランスよく刺激することが大切です。視覚・聴覚・嗅覚・味覚・触覚を刺激することで、脳の活性化につながります。例えば、知育玩具やアプリだけでは視覚・聴覚は刺激できても他の感覚は使いません。外遊びも効果的ですが、内容によっては偏ってしまうこともあります。全てを同時に刺激しようとするのではなく、さまざまな体験を通して子どもの五感をバランスよく刺激してあげてください。 知育は子どもの主体性を大切にします。そのため、大人がなんでも与えたり教えたりするのではなく、子どもの興味を大切にし、やり方を尊重してあげましょう。子どもは、興味のあるものに対して大人が想像する以上の集中力を発揮します。そして、自分の頭で考え、挑戦を繰り返すことで学びにつながります。大人が良かれと思って手を出すことは、子どもの学ぶ機会を奪ってしまうことにもなりますので、注意が必要です。 知育に取り組む際は、保護者の方も子どもと一緒に楽しみましょう。親子のコミュニケーションも深まり、子どものちょっとした成長にも気づけます。「話せる言葉が増えた!」「先週までできなかったことができるようになった!」このような発見ができると保護者としては感動しますよね。一緒に取り組み、観察することが大切です。また、子どもが挑戦したときに「褒めること」も意識してみてください。成果が出たときに褒めるのではなく、挑戦したことに対して褒めましょう。子どものモチベーションを高め、チャレンジ意欲や自己肯定感の向上につながります。 今回のコラムでは、知育を始める時期、年齢別の知育方法、気をつけるポイントを紹介しました。 まとめると、以下の通りです。 ・知育は、幼児期から始めることがおすすめ。0歳からでも始められる 子どもには一人一人個性があります。人と比較をせず、その子の良いところや成長しているところに焦点を当て、見守るようにしましょう。 ぜひお子さまにあった知育内容を考え、実践してみてください。
年齢別の知育方法
・2〜3歳
・4〜6歳0〜1歳:視覚と聴覚を刺激する
2〜3歳:手を動かす
4〜6歳:言葉や数字を取り入れる
・数字に興味のある子ども:数字を使ったゲーム・数字の形をしたおもちゃ など気をつける3つのポイント
五感をバランスよく使うようにする
子どもの興味・やり方を尊重する
保護者も一緒に取り組む
まとめ
・年齢別では「0〜1歳は、視覚と聴覚を刺激」「2〜3歳は、手を動かす」「4〜6歳は、言葉や数字 を取り入れる」(ただし、子どもの興味や発達に応じて内容を決める)
・気をつけるポイントは「五感をバランスよく使う」「子どもの興味・やり方を尊重する」「保護者 も一緒に取り組む」