暗記はいかに繰り返すかがポイントです!
①エビングハウスの忘却曲線をご存知ですか?
エビングハウスの忘却曲線とは、ドイツの心理学者、ヘルマン・エビングハウスが行った記憶の実験によって得られたデータから導き出された、人間が情報を記憶していく上で、その記憶がどのように減退していくかを示した曲線のことです。
エビングハウスは、自分で作成した無意味な単語(例えば、「WID」や「ZOF」など)のリストを暗記し、その後の再生時にどれだけ覚えているかを測定しました。そして、覚えた直後には多くの情報を覚えているものの、時間が経過するにつれて忘却が進んでいくことを発見しました。
この実験から、人間が情報を覚えるときには、その情報を繰り返し学習することが必要であること、そして、その情報を一定のタイミングで再学習することが、記憶の定着につながることが示唆されました。また、忘却曲線の形状は、短期的な記憶が急速に減退することを示す指数関数的な形状をしており、長期的な記憶が維持されるためには、情報を繰り返し復習することが重要であることが示されました。
②どのように忘れていくのか?
人は10個の物を暗記したとして、1日後に1つ、2日後に2つ、3日後に3つという風に順番に忘れていくのではありません。20分後に42%、1日後に74%を忘れると言われています。ちなみに1ヶ月後は、79%しか忘れません。したがって、最初の1日目にほとんど忘れてしまうのです。
③どのように打開するのか?
忘れることを前提に、どのように覚えていくのかを考える必要があります。忘れないためにすべきことは、「繰り返すこと。」ただこれだけです。ただし、ただ闇雲に覚えてもラチがあきません。覚えた知識は、何回か繰り返せば長期記憶となります。
④「タイミング」を知ろう!
タイミングは4回。学習した後の10分後、1日後、1週間後、1ヶ月後。覚えた直後なので、少し確認するだけですぐに思い出せます。そして1日後。1週間後に覚えたかどうかの確認をします。
⑤メモをしよう!
プリントやノートなどに覚えた日と、復習した日をメモしておきましょう。以上の5つを踏まえて暗記していくと、約80%が長期記憶として定着するという研究結果のようです。
効率よく暗記するには。。。
⑥目次を覚えよう
なぜ目次を覚えるのか?、覚えても意味がないのでは?と思うかもしれませんが、信じて試してみてください。目次にはその本の内容が端的に示されています。目次を覚えることにより、本の内容がある程度つかむことができます。そして目次を覚えるということは、知識を覚えるための引き出しを準備することにつながります。テスト前には、「これはあの分野だ!だから何ページ辺りだな」と頭の中にある引き出しを開けやすくなります。思い出すために5分使うなら、答えを見て繰り返し覚え直す方が効率的です。最初は大見出しだけ。その次に中見出し。最後に小見出しを覚えるのも良いでしょう!とにかく初めは大雑把に覚えて、繰り返しましょう。
⑦ページを覚えましょう
これは何ページにあったな。覚えた見出しは何ページだったか。教科書をペラペラめくり、確認することを日課にできるとベスト!慣れてきたら次は図や表がどの辺りにあったのか。段々と細かく覚えていくことをオススメします。何回も繰り返していくと、頭の中で教科書をめくるこような感覚が構築されていきます。
⑧自分で解説をしてみましょう
最後に覚えた目次を見ながら、誰かに分かりやすく解説してみましょう。または解説をノートに分かりやすく書いてみましょう。解説や説明をするためには、頭をフル回転させて思い出さなければできません。まずは説明できることから、説明してみる。分からないことに、こだわらない。あれなんだっけ?という疑問を持てれば、次に教科書を読んだときに吸収力がUPします。