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「音読」について 小学校の授業や宿題として行われる「音読」
小学校の授業や宿題の定番とも言える「音読」。本記事ではそんな音読をテーマに、音読による学習効果や音読に対しての効果的な練習法、その他音読のメリットについて触れていきたいと思います。
音読とは
音読は、「自分が読みにくい文章を理解する為に声を出して読むこと」を指します。
例として、スマートフォンや家電製品などの機械に対しての説明書を黙読していると、その内容が中々頭に入りにくく感じてしまい読むことすら諦めてしまうことがあるかと思います。そんな時は説明章に書かれていることを声に出して読み上げることで頭に入りやすくなり理解ができるということに繋がります。他にも、音読には脳を活性化させてくれる効果があります。主に脳の前側にある前頭前野が活性化されるとされています。前頭前野は「学習・記憶・他者とのコミュニケーション・思考・感情」などに影響します。前頭前野の機能が発達していると学習能力が上がり成績が良くなったり、人付き合いが上手になるなどの期待が持てます。
また、元々は「朗読」も声を出して読むという意味を持ちますが、現在は「表現行為」という定義を持つようになり表現力や発音技術が求められるようになりました。朗読に比べると音読は「ただ声に出して読む」という簡単な行為になります。
音読で得られる学習効果
音読は数十年前から小学校の宿題として出されているぐらい宿題の定番として認知されています。
何故音読がこれほどまで宿題として出されているのか?それは、学校全体、はたまたクラス全体で見た時に1人1人の音読を聞いてあげることができず、その能力は個々でバラつきができてしまうことや、文章を読むことが苦手な子に対し、学校の授業だけでは追いつかないことが懸念されているからと言われています。音読を宿題で出すことでそれぞれの生徒にバラつきや差がつきにくくなることが主な理由だったのでしょうね。
そして、そんな小学時代に何気なくやっていた音読の宿題ですが、実は音読には様々な学習効果をもたらせてくれます。以下では、音読によって得られる学習効果をご紹介していきましょう。文章を早く読む力を身につけられる。文章を読むことが苦手な子は自然と文章読むことが遅くなりがちです。意識的に音読を繰り返して音読で文章を読み上げる癖をつけることで徐々にスラスラと読み上げる能力が身についていきます。その理由には、声に出して読むことで文章の構成を頭の中で理解していくことにあります。例えば、苦手だった時は単語そのものにまとまりがなく感じ、読みにくいと思っていたものが、慣れてくると単語にまとまりが出てきてすんなりと理解できるようになり読み易いと感じるようになるからです。さらに、文章を早く読めるようになると黙読も早くなるという相乗効果が期待できます。
文章・単語の意味や内容を理解できるようになる
音読をすることで文章に書かれている単語や文章に意識を向けやすくなります。意識を向けるということは目の前の文章に集中しているということになります。元々音読をするということは、単語や漢字の意味や読み方を理解していないとスムーズに読むことができません。しかし、意識を向けて読むことで、分からないことがなんなのか、読めない文・漢字はなんなのか、等の気付きに繋がります。子供の頃から自分自身へ問題提起ができる、問題だと思うことに気付けるという能力は非常に大事だと言えるでしょう。
話す・聞く・表現力の向上
音読をすることで話す力や聞く力にも向上するとされています。文章を読み続けていると、その文章の構成の理解、リズムなどが分かるようになりテンポよく読めるようになっています。そうなることで、次第と日常の会話にも活かされるようになり、自分の気持ちや考えを相手にしっかりと伝えるようにできたり、相手の話にしっかりと耳を傾け話の内容を理解する力が身に付きます。また、学校では人前で作文などを発表する機会や、授業で教科書に書かれた文章を読む機会があるかと思いますが、そんな時に音読がしっかりと身についていれば自信を持って音読ができることでしょう。このように、音読から得られる学習能力の向上効果は沢山あります。
効率の良い音読練習方法とは
音読を練習するうえで、効率良く音読の練習する方法をいくつかご紹介いたします。大きな声・ゆっくり・はっきりと発する。音読の基礎は、書かれている文章を大きな声でゆっくりとはっきり声に出して読むことです。音読が苦手な人は人前で音読をするとなると苦手意識が増幅して普段よりもうまく読むことができなくなってしまいます。日頃から音読になれていれば苦手意識もなくなっていくことでしょうし、人前でもすんなり読み上げられるようになるはずです。そうなるためには基礎をしっかりと!といことで、まずは1人でいる時で良いので「大きな声でゆっくりとはっきり声に出す」ということを意識すると良いでしょう。
録音など音読したものをデータとして記録してみる
こちらは親目線を主とした方法ですが、子供の音読を録音してみて、実際にその音読が正しい音読だったのか、良い点や悪い点はどこだったのかを振り返り指摘して上げるとより音読学習の効果を上げてくれます。記録として残っていれば子供自身も良かったところ悪かったところを自覚し易くなるでしょう。ただし、無理強いしてまでやるのは子供のやる気を削いでしまう恐れがあるので注意して下さい。
文字をなぞりながら読んでみる
目の前に書かれている文章の文字を指やペンなどでなぞって読んでみるのも効率アップに繋がります。特に音読のように文章を声に出して読むことが苦手な子は、自分が今どこを読んでいたのかを見失うことがあります。そして読んでいる箇所を見失うことで言葉に詰まったりしてしまいます。
読んでいる所をなぞりながら読むことで、見失うことなくスムーズに読めるようになるきっかけになりますのでとてもおすすめの方法です。