子どもの活動の中に外遊びやお散歩を取り入れると、その後『トラブルが減少する』ことはご存知でしょうか?
暑い日が続いたり、梅雨の時期など屋内での活動が続いたりすると ものの取り合い、嫌なことを言った言われた、叩かれたなど友達同士のトラブルが増えてきます。そしてトラブル後もうまく解決できていないとイライラや不満が子ども達の中に少しずつ積もっていきます。そしてまたトラブルが繰り返されやすくなります。大人でもストレスや不満が溜まった状態では うまく物事が運ばないことがありますよね。
では外遊びやお散歩を取り入れるとなぜトラブルが減少するのでしょうか?
それは、外遊びやお散歩で戸外に出ることで 開放感もあり気持ちがリラックスしストレス解消につながる、景色を見たり、外の音を聞いたり 自然に触れたりと五感も刺激され脳が刺激されるからだと考えられます。
今回は戸外での活動について詳しく考えていきます。
子どもにもストレスはあります子どもでも大人と同様にストレスはあります。しかし、大人と子どものストレスでの違いは、子ども自身が『ストレスを感じている』とわかっていない場合があることです。また、 『ストレスだ』と自分で感じたとしても周囲に示すことができない場合もあります。知らない間にストレスが溜まり、気がつくのが遅れることもあります。
戸外に出ることの効能とは
室内だけにとどまらずに、外遊びやお散歩に行くことでどのような効果があるのか
5つをご紹介します。
①体力運動機能の向上
戸外での活動で子どもは自分の身体と自己を取り巻く空間について理解していきます。空間認知能力といいます。この能力により安全を考え危機回避を経験する機会になります。
②太陽光に当たるとビタミンDが生成される
ビタミンDは、太陽光に当たることにより体内で生成されます。体内のカルシウム吸収を助け、正常な骨格と歯の発育を促します。また、ビタミンDはうつ状態を改善するという研究結果も報告されています。
③ストレス軽減
エネルギーの回復やストレス・不安の解消、集中力や効率性を高めることも報告されています。
④脳の発達
戸外での活動を通して五感が刺激され、脳の発達を促します。また、外に出ることで良い空気をたっぷり脳に送ることもできます。屋内より酸素の供給量が増えることで、血流が良くなります。そのため、体内の老廃物が取り除かれリフレッシュにつながります。
⑤社会を知ることができる
戸外では交通ルールを知って守ることも必要です。信号は守る、狭い道路では1列になって歩くなど周囲を見渡すきっかけになります。また。途中で出会う、働いている人、世代の違う人を知ることもできます。乗り物が好きな子どもは車やバス、トラック、電車など好きなものに触れることのできる大切な時間にもなります。
おすすめ外遊びのご紹介
では戸外に出て何をしたらいいのでしょうか?
お散歩や公園遊び以外に簡単にできるおすすめの遊びをご紹介します。
【鬼ごっこ】
『鬼』に捕まらないように逃げる『鬼ごっこ』ですが、シンプルな遊びでたくさん身体を動かすことができます。そして鬼ごっこにはさまざまな種類もあります。
例えば、鬼にタッチされたら氷のように固まって動けなくなる『氷鬼』、高いところにいる人にはタッチできない『高鬼』、鬼につかまる前に言われた色にタッチする『色鬼』、氷鬼のアレンジでバナナのポーズをして固まる『バナナ鬼』などがあります。
このように種類も多い鬼ごっこですが、長時間走り回ることで体力や脚力が鍛えられます。また、身体をコントロールする力も身につきます。ルールを理解する力や予測を考える力も養われるため 子どもの発達には最適な遊びです。
【だるまさんがころんだ】
幼い頃誰もがやったことのある遊びではないでしょうか?
みんなが知っている『だるまさんがころんだ』のアレンジをした『だるまさんの一日』を知っていますか?鬼の『だるまさんがころんだ』の掛け声をだるまさんの1日の中でのいろんな動作に言い換えます。例えば、『だるまさんがお茶飲んだ』と言うと、鬼以外の子は お茶を飲む動作をします。この時、お題と違うことをしてしまうと鬼に捕まります。動きを見るのも楽しく、想像力も鍛えられる遊びです。
【道具があればシャボン玉】
口で拭くタイプのものや手で振るタイプのもの、電動タイプなどさまざまなものがあります。シャボン玉を作る人も、できたシャボン玉を追いかける人も楽しめます。
【縄跳び】
一人でも友達と大人数でも遊べます。
一人飛びでは、二重とび、あやとび、後ろとびなど技の練習もできます。
大人数では、蛇のようにニョロニョロした縄を飛んだり 郵便屋さんも楽しめます。
【パカポコ】
逆さまにした小さなカップに足をのせて歩く『ぽっくり』は竹馬をシンプルにしたような昔ながらのおもちゃです。バランス感覚を養い手と足を同時に動かす練習にもなります。友達同士で競争もできます。
【ボール遊び】
近年は思い切りボールで遊べる場所も減ってきた地域もあるでしょう。でも、ボールを使って友達と遊ぶことでコミュニケーションやルールを守る、思いやりなどを学ぶ機会にもなります。
まとめ
施設として外遊びやお散歩ができないところもあるかもしれません。
でも、外遊びやお散歩は子どもにとっては楽しいと感じることです。
子どもが楽しいと感じる時間を増やすことでストレスの解消にもつながります。
季節の良くなるこれからの時期、外遊びやお散歩など戸外での活動を可能な範囲で取り入れてみてはいかがでしょうか?