【一年一組 せんせい あのね】
選者:鹿島和夫 絵:ヨシタケシンスケ 発行者:鈴木博喜 発行所:株式会社:理論社
子供が小学1年生だった時にタイトル名とヨシタケシンスケさんのイラストに惹かれて購入しました。最初は大人が子供になりきって書いた内容だろうな、と思っていましたがよくよく調べてみるとこの本の選者である鹿島さんが教員時代に生徒たちと始めた「あのね帳」という交換日記のようなものからピックアップされているようです。見開き1ページにヨシタケさんのイラストと共に1作品ずつ紹介されています。
鹿島さんが始められたという「あのね帳」ですが、私はこの本に出会うまで全く知りませんでしたが、ママ友は自身の子供時代に書いて先生と交換日記のようなことをしていたそう。私たち親世代にも一部地域では普及していたようです。小学一年生だけあって内容は3行で終わっているものや、正直どうでも良いのでは?という内容もあります。
でもこれが本来のありのままの一年生の思いや疑問なのだろう、とも同時に感じます。当時、小学一年生だった息子と一緒に読みましたが、ケラケラ笑いながらも子供も同感できる部分も沢山あったようです。また、正直私自身も沢山の発見がある一冊でした。今までは自分の子供の書く文章が幼く感じてこのままで良いのだろうか、と心配していましたがこの本に掲載されている同学年の子供の日記を見ることができて正直少し安心しました。一般的な小学一年生はこんなことを考えて、このような言い回しで書いているのだな、と感じて逆に親が絶対介入していないであろう内容や言い回しの方が子供らしくて良いな、と気づかされました。
お子さんへ入学前のプレゼントにも最適かと思います。入学後に読んでもお子さん自身がこの本を通して同世代の子に共感できて安心感をもらえる、長く使える良い一冊なのではないでしょうか。