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小1・小4の壁という言葉をご存じですか?
共働き家庭において、子どもを保育園から小学校に通わせる際に直面する問題のことを「小1の壁」と言います。小学校に進学すると放課後は学童保育に預けられるため、共働き家庭にとって学童保育の利用は必要不可欠なものと言えます。ただ、地域によっては対象が低学年のみで小4くらいから預けられるようになるところもあります。さらに勉強についていけなくなる子が増えるのも4年生くらいと言われていることから、「小4の壁」も子育ての観点からは無視できない課題となっています。
そこで、小1・小4の壁にはどんな問題があるのか、その対策についても紹介します。
小1の壁とは?
小学1年生になると、放課後に学童保育に預けられるようになります。学童保育には公立学童と放課後子ども教室、民間学童の3種類があり、学校の敷地内にある学童保育は大体18時頃で終わるケースが多いです。そのため子どもを学童保育に預けているときは18時までに迎えに行かなければならないため、雇用形態を変えたり、帰宅時間を変えるといった対策が必要になります。18時まで学童保育に預ける場合は自宅で宿題を行うことが難しくなるので、子どもが1人で学習する習慣を身につけておくことが大切です。
小4の壁とは?
小学4年生になると、自治体が運営している公立の学童保育には預けられなくなります。そのため共働き家庭では、子どもの預け先に頭を悩ませることもあるでしょう。学童保育に預けられなくなるということは、学校から帰宅して親が家に帰るまでの間、自宅で1人で過ごす時間が増えるということです。このような状態は親としては心配になりますし、きちんと宿題をしているか、自宅で危ないことをしていないか、犯罪に巻き込まれていないかなど気になることも増えるでしょう。
学童保育
学童保育は平日の放課後や土曜日、春・夏・冬休みなど長期休暇の際も利用でき、共働き家庭の強い味方になってくれるでしょう。学校の敷地内や児童館などを利用して学童保育を行っている地域もあります。こちらに子どもを預ければ、共働き家庭でも自宅で1人にする時間を減らせるので、親も安心して仕事に没頭できます。学童保育に通っていると普段なかなか関わることがない学年の年長者とも友達になれるので、子どもも楽しく通うことができます。ただ、学童保育で子どもを預かってくれる場所は少ないのが現状です。長い時間預かってくれる学童保育や、小学6年生まで預けられる学童保育を探すことは容易ではありません。
小1・小4の壁の問題点
小1・小4ともに起こりやすいのが学力の低下です。多くの学童保育で学習時間を設けていますが、基本的には子どもの宿題や学習を見てもらうことはできません。学童保育の指導員は教職を持っていない方も多く、学習で分からないところがあったとしても教えてもらうことはできません。塾とは異なり、学習がおろそかになったり、学力の低下が起こる可能性もあります。特に小学4年生になると授業の難易度が飛躍的に上がるため、勉強が苦手な子どもと得意な子どもで大きな差が出てきます。子どもは授業についていけなくなったり、テストで良い点を取ることができなくなると「自分は勉強ができない」と落ち込んでしまうこともあるでしょう。
学力低下を防ぐための方法
小学校に上がったら、「自分で学習する」ことを習慣づけておけば宿題がおろそかになることはなくなります。家に帰ったらまず宿題をしてから遊ぶというように習慣づけ、学習することをルーティーンにすることが大切です。やらなければならないことを後回しさせることが習慣づくと、学習よりも遊びの方を優先させ、勉強をすること自体が面倒に感じるようになるので注意しましょう。
学童保育を最大限に利用する
学童保育を選ぶときは、できるだけ長い時間預かってもらえるところ、小学6年生まで預けられるところを探すことがおすすめです。預かってもらえる時間が長ければ、親も仕事の時間を短くする必要はありません。高学年になっても同じ学童に通うことができれば、フルタイムで働けるでしょう。ただ、こういった条件の良い学童は定員が満員だったり、学童の種類によっては6年生まで預けることができません。その際は、子どもにGPSを持たせるなどして対策しましょう。学校によっては、スマホなどのGPSを持ち歩くことを許可しているところもあります。子どもにスマホなどGPSを持って行かせて、放課後も持っているように教えましょう。GPSがあれば離れていてもどこにいるのか、どこに出掛けているのか分かるので、親としては安心できるでしょう。
GPSを持たせるときのポイント
GPS機能の付いた機器を持たせる際は、子どもと親が連絡を取り合えるスマホなどを用意した方がいいでしょう。連絡を取り合えれば「いざというとき」も安心ですし、帰りが遅いときや急遽連絡を取りたいときにも便利です。子どもが宿題をきちんとするのか不安、自宅で1人にしておく時間が心配、スマホなどを持たせるのに費用がかかるという悩みを持つ方は、仕事の時間を調節して子どもが学校から帰宅するまでの短時間労働に切り替えるなどの対策を考えましょう。
まとめ
小1・小4の壁には様々な問題があり、共働きの家庭は小学校に入る前に話し合いを行い、どこに預ければいいのか考えておきましょう。小学6年まで預けられる学童保育を探せれば、子どもが自宅に1人でいる時間もなくなり、フルタイムで働いている方も安心できるのではないかと考えられます。