公立学童と民間学童の違いとは？

1 公立学童と民間学童の違い

公立学童と民間学童の違い

共働き世帯が増えるとともに、学童保育の数も増加傾向にある昨今。保育園や幼稚園を卒園する前に、学童保育を検討する保護者の方も多いのではないでしょうか。学童とは、共働きやひとり親家庭など日中保護者がいないに間、代わりに小学生の子どもを預かり、遊びや生活の場を提供して児童支援を行う施設です。しかし、一口に学童といっても、公立学童と民間学童があります。

公立学童(放課後児童クラブ)、民間学童、放課後子ども教室の3つに分類されます。公立の学童保育は、「放課後児童クラブ」や「学童クラブ」と呼ばれることもあります。公立学童に入るには、小学校1年生〜6年生で保護者が働いていることが条件になります。全国市区町村の自治体が運営しており、会館時間、サービス内容、利用料はどの自治体で利用しても一律なのが特徴です。一方、民間学童は、株式会社やNPO法人等が経営・運営しており、会館時間、サービス内容、利用料もぞれぞれの運営主体により異なります。
公立学童に対して、まだまだ馴染みがない方も多い民間学童。サービス内容、利用料金などについて民間学童の特色をみていきましょう。

学童と習い事が一体化

公立学童の中にも地域と連携したイベント等を行う施設もありますが、子どもが各自で宿題やゲームをするなど、自由時間が多い傾向にあります。その反面、民間学童では、さまざまなカリキュラムが充実。学童の中で「英語、習字、プログラミング」などのレッスンだけではなく、体操やかけっこ教室など体を動かすアクティビティを行う施設もあります。
このように、民間学童では、学童と習い事が一体化した施設が多く、「子どもを預けたまま、習い事もできてしまう」学童と習い事の両立が可能です。習い事の費用と送り迎えなどの手間が省けるメリットがあります。

送迎サービス

公立学童の多くは学校内に設置されていますが、民間学童のほとんどは学校外にあります。民間学童の場合、多くが学校外にあるため、学校と学童の行き来を不安に思う保護者の方も多いのではないでしょうか。しかし、民間学童では「学校から学童」「学童からご自宅へ」オプションで送迎サービスを利用できる施設が増えています。

公立学童は料金が安いが、学習習慣が身につきにくい

では公立学童保育のメリットとデメリットをご紹介していきます。

⚫️メリット①地域差はありますが、公立学童保育の費用は1ヶ月5,000円〜7,000円。民間学童保育と比べると大幅に費用を抑えられます。
⚫️メリット②公立学童保育は小学校の中にあることが多いです。その他に児童館や公民館などに設置されている場合もあります。学校から近いので、通うのに心配がないのというのがメリットです。
⚫️メリット③公立学童保育は学校の校庭や児童館の庭などで遊べます。民間学童保育はビルの中に入っていることが多いので近くの公園に行ったりする施設もあります。

⬛️デメリット①公立学童保育では基本的に18時までの預かりとなっています。最近では１９時までの延長保育に対応している場所も増えてきていますが、それでもまだ少数です。
⬛️デメリット②基本的に学校の宿題は学童で終わらせることになっていますが、勉強するかどうかは子供たちに委ねられているので必ず終わるということではありません。また勉強を指導する人はいないので、分からないところはそのままになってしまうため学力向上は望めません。そして学習習慣が身につきにくいというデメリットもあります。
⬛️デメリット③公立学童保育では「児童1人あたり1.65㎡以上の面積が必要」と定められていますが、定員がいっぱいになるので、とても狭いです。

次に民間学童保育のメリットとデメリットをご紹介します。

⚫️メリット①学校や自宅、習い事への送迎バスで子供が行き来できるようになっている民間学童保育もあります。行き届いた子どものケアをしてくれます。
⚫️メリット②ほとんどの民間学童保育は、延長保育を実施しています。
⚫️メリット③オリジナルの充実したプログラムで、子どもたちを指導してくれるので学習習慣が身につきやすいです。
⬛️デメリット①民間学童保育では1ヶ月に40,000円〜70,000円の費用がかかります。
⬛️デメリット②学校から遠い場所にあるので、通うときに心配だというケースもあります。また外で遊びたい時は近くの公園に行くしかありません。